企業の方へ障害者雇用の制度

障害者雇用促進法は、会社に何を求めている?

障害者雇用促進法は、障害のある人の雇用を進めるための法律です。会社には、決まった割合以上の障害のある人を雇う義務、障害を理由とした差別の禁止、合理的配慮の提供などを求めています。民間企業の法定雇用率はいま2.7%です(2026年7月から)。

1960年(昭和35年)7月25日の制定から改正を重ねてきました。いまは国の研究会の報告書をもとに、次の見直しを審議会で検討しています(検討中)。

更新日 2026.10.31 条文の時点 令和8年(2026年)10月1日施行版(e-Gov 法令検索)
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)

01どんな法律?

障害者雇用促進法とは、どんな法律?

障害のある人の職業の安定を目的に、雇う義務、差別の禁止、合理的配慮、職業リハビリテーションなどを定めた法律です。

正式な名前は「障害者の雇用の促進等に関する法律」で、法律番号は昭和35年法律第123号です。1960年(昭和35年)7月25日に「身体障害者雇用促進法」として公布され、1988年(昭和63年)4月1日から今の名前になりました。

目的は、雇う義務などによる雇用の促進、働く場面での均等な機会と待遇の確保、障害のある人が能力を発揮できるようにする措置、職業リハビリテーションを総合的に進めて、障害のある人の職業の安定を図ることです。

事業主には、障害のある社員の能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与え、適正な雇用管理と職業能力の開発・向上の措置で雇用の安定を図るよう努める責務があります。職業能力の開発・向上は、2023年(令和5年)4月1日から加わりました。

法律には、会社の義務のほか、ハローワーク、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターによる支援(職業リハビリテーション)や、国と地方公共団体の雇う義務も書かれています。このページでは、会社に関わる決まりを中心に見ます。

出典: 障害者雇用促進法(出典1)、研究会報告書の概要 参考資料(出典8)、最近の改正の案内(出典14)。

02会社に求めること

会社に求めることを、わかりやすく表で見ると?

雇う義務と報告、納付金、差別の禁止と合理的配慮、相談と紛争の解決、推進者と相談員などです。くわしい話は、それぞれのページにあります。

表1 障害者雇用促進法が会社に求めること
決まり中身条文
障害のある人を雇う(義務)常時雇用する労働者の数に法定雇用率をかけた人数以上を雇います。民間企業の率はいま2.7%で、少なくとも5年ごとに見直します。第43条
雇用状況の報告(義務)常時雇用する労働者が37.5人以上の会社は、毎年6月1日現在の雇用の状況を、7月15日までにハローワークへ報告します。第43条第7項
納付金と調整金常用労働者が100人超で法定雇用率に届かない会社は、足りない1人あたり月額50,000円の納付金を納めます。超えて雇う会社には調整金が出ます。第49条〜第68条
助成金納付金を財源に、障害のある人を雇う事業主へ助成金を出します。窓口は高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)です。第49条・第51条
差別の禁止(義務)募集・採用で障害のある人に均等な機会を与えます。賃金、教育訓練、福利厚生などの待遇で、障害を理由に不当な差別をしません。第34条・第35条
合理的配慮の提供(義務)募集・採用のときは本人の申出を受けて、雇ったあとは働くうえでの支障をなくすために、必要な措置をとります。過重な負担になるときは除きます。第36条の2・第36条の3
相談体制の整備(義務)本人の意向を十分に尊重し、障害のある社員からの相談に応じて対応する体制を整えます。第36条の4
紛争の解決待遇と雇ったあとの配慮の苦情は、社内で自主的に解決するよう努めます。解決しないときは、都道府県労働局長の助言・指導・勧告や調停があります。第74条の4〜第74条の8
障害者雇用推進者・障害者職業生活相談員推進者は、報告の義務がある会社が選ぶよう努めます(努力義務)。相談員は、障害のある人を5人以上雇う事業所が選びます(義務)。第78条・第79条
解雇の届出と書類の保存(義務)障害のある社員を解雇するときは、ハローワークに届け出ます。雇用率に数える人であることを確かめた書類は保存します。第81条・第81条の2
特例子会社とグループでの算定国の認定を受けた子会社(特例子会社)で働く人を、親会社が雇う人として数えられます。企業グループや事業協同組合等でまとめて数える特例もあります。第44条〜第45条の3
もにす認定常時雇用する労働者が300人以下の事業主のうち、障害者雇用の取り組みが優良な中小事業主を国が認定します。第77条〜第77条の3

法定雇用率 雇用率の計算 雇用状況報告書 納付金と調整金 助成金 未達成のペナルティ 特例子会社の実態(働く人向け)

出典: 障害者雇用促進法(出典1)、施行規則(出典2)、障害者雇用のご案内(出典3)。

03「障害者」の範囲

法律の「障害者」は、どこまでの人?

雇用率に数える人と、差別の禁止・合理的配慮の対象になる人は、範囲が違います。後者のほうが広く、手帳のない人も入ります。

表2 雇用率に数える人と、差別の禁止・合理的配慮の対象
項目雇用率に数える人(対象障害者)差別の禁止・合理的配慮の対象
条文第37条第2項第2条第1号
範囲身体障害のある人、知的障害のある人、精神障害のある人です。精神障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳を持つ人に限ります。身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害があり、長い期間、仕事のうえで相当の制限を受ける人や、仕事をするのがとても難しい人です。
確かめ方手帳などの決められた書類で確かめます。身体障害と知的障害には、手帳によらない確かめ方(医師の診断書や判定機関の判定)もあります。手帳の有無で限りません。週の所定労働時間でも限らず、働いている途中で障害をもった人も入ります。
関わる決まり雇う義務の人数、雇用状況の報告、納付金と調整金募集・採用、待遇、合理的配慮、相談体制、紛争の解決

手帳を持っていない社員や応募者にも、差別の禁止と合理的配慮の決まりはかかります。雇用率に数えるかどうかとは、分けて考えます。

出典: 障害者雇用促進法(出典1)、差別禁止・合理的配慮に関するQ&A(出典6)、障害者雇用分科会の資料(出典17)。

04差別の禁止と合理的配慮

差別の禁止と合理的配慮で、会社は何をする?

どちらも規模によらず、すべての事業主の義務です(2016年(平成28年)4月1日から)。中身は国の指針で決まっていて、守らないときは罰則ではなく、国の助言・指導・勧告の対象になります。

表3 差別の禁止と合理的配慮の国の指針
指針告示と根拠の条文要点
障害者差別禁止指針平成27年厚生労働省告示第116号
根拠 第36条
障害を理由とする直接の差別を禁じます。車いすや補助犬などの支援器具の利用、介助者の付添いなどを理由とする不当な不利益な扱いも含みます。
合理的配慮指針平成27年厚生労働省告示第117号
根拠 第36条の5
合理的配慮の手続き、配慮の中身、過重な負担の考え方、相談体制の整備を定めています。

募集・採用で、障害のある人の応募を障害者専用の求人だけに限り、一般の求人から外すことは、禁じられた差別に当たります。合理的配慮をして均等な機会を与えたうえで、能力や適性をみて採用しないことは、差別に当たりません。

合理的配慮は、本人の意向を十分に尊重して決めます。過重な負担かどうかは、事業活動への影響、実現の難しさ、費用と負担の程度、企業の規模、財務の状況、公的な支援の有無の6つの要素を合わせて、個別に判断します。過重な負担になるときも、本人と話し合い、過重にならない範囲の措置をとります。

差別や配慮をめぐって社員ともめたときは、次の順で解決を図ります。

  1. 社内での自主的な解決(待遇と雇ったあとの配慮の苦情は、苦情処理の機関に任せるなどして解決するよう努めます)
  2. 都道府県労働局長の助言・指導・勧告
  3. 紛争調整委員会の調停(募集・採用をめぐる紛争は対象外です)

援助や調停を求めたことを理由に、解雇などの不利益な扱いをしてはいけません。

職場の合理的配慮の例(働く人向け)

出典: 障害者雇用促進法(出典1)、差別禁止指針(出典4)、合理的配慮指針(出典5)、差別禁止・合理的配慮に関するQ&A(出典6)、改正の概要(出典12)。

05罰則のあるなし

障害者雇用促進法に、罰則はある?

報告をしない、計画の作成命令に従わない、解雇の届出をしないなどは30万円以下の罰金です。差別の禁止と合理的配慮、雇用率の不足そのものには、罰金の決まりはありません。

表4 守らないときの扱い
こんなとき扱い条文
雇用状況の報告をしない・うその報告をする罰金(30万円以下)第86条
雇入れ計画の作成命令に従わない・計画を出さない罰金(30万円以下)第86条
解雇の届出をしない・うその届出をする罰金(30万円以下)第86条
国の報告の求めに応じない・立入検査を拒む罰金(30万円以下)第86条
法定雇用率に届かない罰金はありません。常用労働者が100人超の会社は納付金を納めます。雇入れ計画の作成命令や勧告を受け、勧告に従わないときは企業名を公表されることがあります。第46条・第47条・第53条
差別の禁止・合理的配慮を守らない罰則はありません。厚生労働大臣の助言・指導・勧告の対象です。第36条の6
障害者雇用推進者を選ばない努力義務で、罰則はありません。第78条第2項

罰金は、違反した人のほか会社にも科されます(両罰規定)。納付金は罰則の章の決まりではなく、納付金の制度で納めるお金です。

未達成のペナルティ 納付金と調整金

出典: 障害者雇用促進法(出典1・7)、障害者雇用のご案内(出典3)。

06改正の歴史

障害者雇用促進法は、どう改正されてきた?

身体障害のある人の法律として始まり、雇う義務を民間企業へ、対象を知的障害・精神障害のある人へ広げてきました。差別の禁止と合理的配慮は、2013年(平成25年)6月19日に公布された改正で加わりました。

表5 障害者雇用促進法の主な改正(公布日・施行日・中身)
法律と公布日施行日主な中身
昭和35年法律第123号
身体障害者雇用促進法の制定
公布 1960年(昭和35年)7月25日
公布の日国と地方公共団体には障害のある人を雇う義務を、民間企業には努力目標としての雇用率を定めました。対象は身体障害のある人です。
昭和51年法律第36号
公布 1976年(昭和51年)5月28日
1976年(昭和51年)10月1日民間企業にも雇う義務をかけ、法定雇用率を1.5%としました。障害者雇用納付金の制度も始まりました(はじめは常用労働者が300人超の企業)。
昭和62年法律第41号
今の名前に変更
公布 1987年(昭和62年)6月1日
1988年(昭和63年)4月1日(一部は1987年(昭和62年)7月1日)法律の名前を「障害者の雇用の促進等に関する法律」に変え、対象を身体障害のある人からすべての障害のある人に広げました。知的障害のある人を、実際の雇用率に数えられるようにしました。雇う義務の対象になったのは、次の改正からです。
平成9年法律第32号
公布 1997年(平成9年)4月9日
1998年(平成10年)7月1日(一部は1997年(平成9年)10月1日・1998年(平成10年)4月1日)知的障害のある人を雇う義務の対象に加え、民間企業の法定雇用率は1.8%になりました。
平成17年法律第81号
公布 2005年(平成17年)7月6日
2006年(平成18年)4月1日(一部は2005年(平成17年)10月1日)精神障害者保健福祉手帳を持つ人を、実際の雇用率に数えられるようにしました。この時点では、まだ雇う義務の対象ではありません。
平成20年法律第96号
公布 2008年(平成20年)12月26日
2009年(平成21年)4月1日から段階的に(2010年(平成22年)7月1日・2012年(平成24年)4月1日・2015年(平成27年)4月1日)納付金を納める企業を、常用労働者が200人超、続いて100人超の企業へ広げました。週20時間以上30時間未満の短時間労働者を雇用率に数えるようにし、事業協同組合等や企業グループでまとめて数える特例もつくりました。
平成25年法律第46号
公布 2013年(平成25年)6月19日
2016年(平成28年)4月1日(差別の禁止・合理的配慮・紛争の解決)、2018年(平成30年)4月1日(精神障害のある人の雇用義務)障害者権利条約の批准に向けて、差別の禁止と合理的配慮の提供を事業主の義務にし、苦情の処理と紛争の解決の手続きを整えました。精神障害のある人を雇う義務の対象に加えました。障害者の範囲を明確にする決まりは、公布の日から施行しています。
令和元年法律第36号
公布 2019年(令和元年)6月14日
公布の日、2019年(令和元年)9月6日(確認書類の保存など)、2020年(令和2年)4月1日(もにす認定・特例給付金など)国や自治体が障害のある職員の数を不適切に計上していた問題を受けて、国と自治体の責務と点検を強めました。民間企業にも、雇用率に数える人であることを確かめた書類の保存を義務づけました。中小企業を認定するもにす認定と、短い時間で働く障害のある人を雇う事業主への特例給付金をつくりました(特例給付金は2024年(令和6年)3月31日で廃止)。
令和4年法律第104号
障害者総合支援法等の一部を改正する法律
公布 2022年(令和4年)12月16日
2023年(令和5年)4月1日から段階的に2023年(令和5年)4月1日から、事業主の責務に障害のある人の職業能力の開発と向上を加え、有限責任事業組合(LLP)を使った算定の特例を全国に広げました。2024年(令和6年)4月1日から、週10時間以上20時間未満で働く重度身体障害・重度知的障害・精神障害のある人を0.5人として数え、特例給付金をやめ、調整金と報奨金の支給のしかたを見直し、助成金を新しくつくったり広げたりしました。就労選択支援を受けた人の結果をハローワークなどが職業指導に使う決まりは、2025年(令和7年)10月1日からです。
令和7年法律第63号
労働施策総合推進法等の一部を改正する法律
公布 2025年(令和7年)6月11日
2026年(令和8年)10月1日調停の手続きで使うほかの法律の条文の番号を付け替えました。会社の義務の中身は変わっていません。

法定雇用率の数字は政令で決まるので、率が上がるたびに法律を改正しているわけではありません。民間企業の率は2.5%から2.7%に上がりました(2026年(令和8年)7月1日から)。

法定雇用率の移り変わり

出典: 障害者雇用促進法(各改正法の附則。出典1)、研究会と分科会の資料(出典8〜10)、各改正の概要(出典11〜14)、障害者雇用分科会の資料(出典15)。

07検討中の見直し

障害者雇用促進法の改正は、いま何が検討されている?

国の審議会で、雇用の質、障害者雇用ビジネス、手帳を持たない人の扱い、納付金の範囲などを議論しています。どれも検討中で、まだ決まっていません。

国の「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」が報告書をまとめ(令和8年(2026年)2月6日)、労働政策審議会の障害者雇用分科会の第137回(2026年(令和8年)4月20日)に報告されました。分科会は2026年(令和8年)6月から月1回程度のペースで議論していて、確認日の時点でいちばん新しい会議は令和8年(2026年)10月21日です。下の表は、国の資料にある事務局の案と検討の方向です。

表6 いま検討中の主な論点(決まったものではありません)
論点国の資料にある案(検討中)
障害者雇用の「質」能力の発揮、正当な評価、雇用の安定など、雇用の質として大切にすることを法令に書く方向です。もにす認定を大企業を含むすべての企業に広げ、基準を見直す方向も示されています。
いわゆる障害者雇用ビジネス障害者雇用を援助する事業を法律で定め、事業を始めるときの届出、国の指針に沿った援助(努力義務)、報告の求めや指導・勧告の決まりを置く案です。利用する会社には、毎年の雇用状況の報告で利用の状況を書いてもらう案もあります。
手帳を持たない難病の人個別に判定する仕組みをつくり、まず実際の雇用率に一定の範囲で数えられるようにする方向です。慎重な意見もあります。
手帳を持たない精神障害・発達障害の人雇用率の対象は、手帳を持つ人のままにする方向です。手帳の更新が認められなかった人を引き続き雇っているときは、一定の期間は数える扱いを検討しています。
精神障害のある人の数え方精神障害に「重度」の区分は設けない方向です。週20時間以上30時間未満で働く人を1人と数える特例は、当分の間続ける方向です。
就労継続支援A型事業所雇用率と納付金の制度の対象にするかで意見が分かれていて、雇用と福祉の両面から検討しています。
事業協同組合等の算定特例A型事業所を組合に入れるだけで雇用率を達成できてしまう例への対応として、新しく雇用を生むことを要件にするなどの見直しを検討しています。
納付金を納める会社の範囲いまは常用労働者が100人超の会社です。それより小さい会社に広げるかを検討しています。事務局の案は、対象を一部の規模にしぼり、準備の期間を置き、障害のある人をまったく雇っていない会社から始める形です。慎重な意見もあります。
納付金と調整金の額障害のある人を雇うときにかかる特別な費用の平均をもとにする、いまの考え方を見直す案です。物価や賃金、納付金の財政の健全さなども勘案して決める形が示されています。
次の法定雇用率研究会の報告書は、次の設定期間を2028年(令和10年)4月からと想定しています。率の数字はまだ示されていません。分科会では、率を計算する式の考え方(仕事を探している障害のある人の数え方など)を議論しています。

法案をいつ国会に出すか、いつから施行するかは、このページの確認日の時点で国の資料にありません。分科会の資料が出たら、確かめ直してこの表を直します。

納付金と調整金 障害者雇用の農園(農園型・働く人向け)

出典: 研究会報告書(出典16)、障害者雇用分科会の資料(出典15・17〜20)、分科会の会議一覧(出典21)。

08よくある質問

障害者雇用促進法で、よく聞かれることは?

わかりやすい要点、手帳のない人の扱い、小さな会社の義務、罰則、差別解消法との違い、確認の書類、最近の改正、これからの見直しに答えます。

Q障害者雇用促進法を、わかりやすく言うと?

障害のある人が仕事に就き、働き続けられるようにするための法律です。会社には、決まった割合以上の障害のある人を雇う義務、障害を理由とした差別の禁止、働くうえでの支障をなくす合理的配慮の提供を求めています。ハローワークや地域障害者職業センターなどの支援の仕組みも、この法律で決まっています。 会社に求めること

Q手帳を持っていない人も「障害者」に入る?

差別の禁止と合理的配慮では入ります。手帳の有無や週の所定労働時間で限りません。雇用率に数えられるのは、身体障害・知的障害のある人と、精神障害者保健福祉手帳を持つ人です。

Q小さな会社にも義務はある?

差別の禁止と合理的配慮は、会社の規模にかかわらず、すべての事業主の義務です。雇う義務と毎年の報告は常時雇用する労働者が37.5人以上の会社、納付金は常用労働者が100人超の会社が対象です。

Q違反すると罰則はある?

報告をしない、雇入れ計画の作成命令に従わない、解雇の届出をしないなどは、30万円以下の罰金です。差別の禁止と合理的配慮の違反には罰則がなく、国の助言・指導・勧告の対象です。雇用率に届かないこと自体にも罰金はなく、納付金や指導、企業名の公表があります。 罰則のあるなし

Q障害者差別解消法の合理的配慮とは、どう違う?

働く場面(雇用の分野)の差別の禁止と合理的配慮は、障害者雇用促進法が受け持ちます。事業主の合理的配慮は2016年(平成28年)4月1日から法律上の義務です。障害者差別解消法で事業者の合理的配慮が義務になったのは、2024年(令和6年)4月1日からです。

Q合理的配慮をするとき、手帳や診断書で確かめないといけない?

確かめるときの書類の目安は、障害者手帳、受給者証、医師の診断書・意見書の順で、本人の了解を得て確かめます。見てすぐ障害がわかる人から申出があり、会社の判断で配慮するときは、手帳や診断書の確認は必ずしもいりません。障害の情報は、プライバシーに気をつけて扱います。

Q最近の改正で、人事に関わる大きな変更は?

2024年(令和6年)4月1日から、週10時間以上20時間未満で働く重度身体障害・重度知的障害・精神障害のある人を0.5人として雇用率に数えるようになりました。法律の改正ではありませんが、政令で民間企業の法定雇用率が2.7%に上がっています(2026年7月から)。

Qこれから法律は変わる?

国の研究会の報告書を受けて、労働政策審議会の障害者雇用分科会で見直しを議論しています。どれも検討中で、決まったものはありません。法案を出す時期や施行の時期は、このページの確認日の時点で国の資料にありません。 検討中の見直し

出典: 障害者雇用促進法(出典1・7)、障害者雇用のご案内(出典3)、差別禁止・合理的配慮に関するQ&A(出典6)、改正の概要(出典12・14)、研究会報告書(出典16)。

会社が相談できる公的な窓口

制度の中身や自社の扱いは、次の公的な窓口で確かめられます。

  • ハローワーク(事業主の窓口)雇用率の数え方、障害者雇用状況の報告、相談員の選任、解雇の届出
  • 都道府県労働局差別の禁止・合理的配慮をめぐる紛争の解決の援助と調停
  • 高齢・障害・求職者雇用支援機構の都道府県支部障害者雇用納付金・調整金・助成金
  • 地域障害者職業センター雇い入れと職場定着の支援、事業主への助言

09出典と確認日

このページの出典と確認日

法令(e-Gov 法令検索)、厚生労働省の資料、国の研究会と審議会の資料から書いています。

番号出典確認日使った節
1e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和35年法律第123号)』2026年10月30日冒頭、01、02、03、04、05、06
2e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則 第6条・第7条・第8条・第38条・第40条・附則(令和5年厚生労働省令第16号)第2条』2026年10月30日02
3厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~ 事業主の方へ』2026年10月21日冒頭、02、05、08
4厚生労働省『障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針(平成27年厚生労働省告示第116号)』2026年10月21日04
5厚生労働省『合理的配慮指針(平成27年厚生労働省告示第117号)』2026年10月26日04
6厚生労働省『障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮に関するQ&A【第三版】』2026年10月30日03、04、08
7e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律 第40条・第58条〜第60条・第86条・第87条』2026年10月30日05、08
8厚生労働省(今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会)『今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書の概要 参考資料』2026年10月30日01、06
9厚生労働省『障害者雇用率制度・納付金制度について 関係資料(労働政策審議会 障害者雇用分科会 資料1)』2026年10月30日06
10厚生労働省『今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書 参考資料集(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第137回 資料1-3)』2026年10月30日06
11厚生労働省『平成21年4月(一部平成22年7月、平成24年4月又は平成27年4月)より、改正障害者雇用促進法が施行されます(改正の概要)』2026年10月30日06
12厚生労働省『障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律の概要(平成25年法律第46号)』2026年10月30日04、06、08
13厚生労働省『改正障害者雇用促進法の概要(令和元年法律第36号)』2026年10月30日06
14厚生労働省『令和4年障害者雇用促進法の改正等について』2026年10月30日01、06、08
15厚生労働省『障害者雇用率制度等の在り方について(障害者雇用納付金制度の在り方について・中小企業に対する支援施策の強化について)(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第144回 資料1 事務局説明資料)』2026年10月30日06、07
16厚生労働省(今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会)『今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会 報告書(本文)(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第137回 資料1-1として提出)』2026年10月27日07、08
17厚生労働省『研究会 制度的対応・検討の方向性(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第137回 資料1-2)』2026年10月30日03、07
18厚生労働省『障害者雇用の「質」について ・いわゆる「障害者雇用ビジネス」への対応について(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第141回 資料1 事務局説明資料)』2026年10月27日07
19厚生労働省『事業協同組合等算定特例制度の見直し等について(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第143回 資料2)』2026年10月30日07
20厚生労働省『今後の検討スケジュールおよび議題について(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第144回 参考資料2)』2026年10月30日07
21厚生労働省『労働政策審議会(障害者雇用分科会)の会議一覧』2026年10月30日07

更新履歴 2026.10.31 公開しました。法律の改正や分科会の議論が進んだら、確かめ直して直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。

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