企業の方へ障害者雇用の制度

法定雇用率は何%?何人から雇う義務がある?

民間企業の法定雇用率は2.7%です(2026年7月から)。常時雇用する労働者が37.5人以上の会社は、障害のある人を1人以上雇う義務があります。それまでは2.5%・40.0人以上でした。

法定雇用率を満たした民間企業は46.0%、実雇用率は2.41%でした(令和7年(2025年)6月1日現在。法定雇用率が2.5%の時点の集計)。

更新日 2026.10.30 データの時点 令和7年(2025年)6月1日現在(厚生労働省の集計)
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)

01法定雇用率とは

法定雇用率とは?

会社が雇う障害のある人の割合として、障害者雇用促進法が定める率です。民間企業は2.7%で、国・地方公共団体などはそれより高い率です。

常時雇用する労働者が一定の数以上いる会社は、その数に法定雇用率をかけた人数(雇用義務数)以上の障害のある人を雇わなければなりません。率は、働く人と仕事を探している人の全体に、障害のある人がどれくらいいるかをもとに決め、少なくとも5年ごとに見直すと法律にあります。

雇用率に数えられるのは、身体障害者手帳を持つ人、知的障害があると判定された人、精神障害者保健福祉手帳を持つ人です。手帳のない人は雇用率には数えませんが、障害を理由とする差別の禁止や合理的配慮は、手帳のない人も対象です。

表1 法定雇用率(区分ごと。いまと前)
区分いま(2026年7月から)前(2026年6月まで)
民間企業2.7%2.5%
国・地方公共団体3.0%2.8%
都道府県などの教育委員会2.9%2.7%
特殊法人など3.0%2.8%

出典: 障害者雇用のご案内(出典2)、障害者雇用促進法施行令(出典3)、障害者雇用促進法(出典5)。

02何人から義務?

障害者は、何人から雇う義務がある?

常時雇用する労働者が37.5人以上の会社に、障害のある人を1人以上雇う義務があります(2026年7月から)。

「常時雇用する労働者」は、週の所定労働時間が20時間以上で、1年を超えて雇われる見込みがある人(またはすでに超えて雇われている人)です。パートやアルバイトでも、この条件に当てはまれば入ります。週30時間未満の短時間労働者は、0.5人として数えます。

雇う義務のある会社の規模は、法定雇用率が上がるたびに下がってきました。2024年(令和6年)3月までは43.5人以上、2026年6月までは40.0人以上、いまは37.5人以上です。

障害者雇用状況の報告は毎年6月1日現在の数で出すので、規模が下がって新たに対象になった会社が報告を出すのは、次の年からです。令和8年(2026年)6月1日現在の報告では、対象は40.0人以上、不足数の計算に使う法定雇用率は2.5%でした。

出典: 事業主の方へ(出典1)、障害者雇用のご案内(出典2)、施行規則(出典4)、法定雇用率引上げのリーフレット(出典9)。

03引上げの推移

法定雇用率は、いつ、どう上がってきた?

民間企業の法定雇用率は、雇う義務が始まった1.5%から、いまの2.7%まで上がってきました。対象の障害も、身体から知的、精神へと広がっています。

表2 民間企業の法定雇用率の移り変わり
いつから法定雇用率あわせて変わったこと
1976年(昭和51年)10月1日から1.5%雇用の義務が始まった。対象は身体障害のある人
1988年(昭和63年)4月1日から1.6%知的障害のある人を、実際の雇用率に数えはじめた
1998年(平成10年)7月1日から1.8%知的障害のある人を、雇う義務の対象に加えた
2013年(平成25年)4月1日から2.0%―
2018年(平成30年)4月1日から2.2%精神障害のある人を、雇う義務の対象に加えた
2021年(令和3年)3月1日から2.3%―
2024年(令和6年)4月1日から2.5%週の所定労働時間が短い一部の人を数えはじめた
2026年(令和8年)7月1日から2.7%雇う義務のある会社の規模も広がった

知的障害のある人と精神障害のある人は、まず実際の雇用率に数えることから始め、そのあとで率を決めるもとの数に入れて、雇う義務の対象にしました。

次の見直しについて、国の研究会の報告書(令和8年(2026年)2月6日)は、次の設定期間を2028年(令和10年)4月からの期間と想定し、労働政策審議会の障害者雇用分科会で検討するよう書いています。続けて率が上がってきたことが、会社の採用の準備や定着にどう響くかもあわせて検討する、としています。分科会では、精神障害・発達障害のある人の数え方や、納付金を納める会社の規模を広げることなども議題に挙がっています(令和8年(2026年)10月21日)。このページの確認日の時点で、新しい率の案は出ていません。

出典: 研究会報告書 参考資料集(出典6)、研究会報告書(出典7)、障害者雇用分科会の資料(出典8)、施行令(出典3)。

04雇う人数の計算

自社は何人雇えばいい?計算の基本

常時雇用する労働者の数に法定雇用率をかけ、1人未満の端数は切り捨てた数が、雇う義務のある人数です。

図1 雇用義務数の計算の例(国の案内の例)

150人×2.7%=4.05人 → 4人

常時雇用する労働者が150人の会社の例です。

雇っている障害のある人の数え方は、週の時間と障害の程度で変わります。重度の身体障害・知的障害のある人は2人、週20時間以上30時間未満の人は原則0.5人と数えます。2024年4月からは、週の時間がもっと短い一部の人も数えるようになりました。業種によっては、労働者の数から一定の割合を引ける除外率もあります。

雇用率の計算(数え方と除外率)

出典: 障害者雇用のご案内(出典2)、障害者雇用促進法(出典5)。

05会社に求められること

雇うこと以外に、会社に求められることは?

毎年の障害者雇用状況の報告、障害者雇用推進者の選任(努力義務)、障害者職業生活相談員の選任、解雇の届出があります。

表3 雇う義務のある会社に求められること
決まり中身
障害者雇用状況の報告(義務)毎年6月1日現在の雇用の状況を、7月15日までに管轄のハローワークへ出します。電子申請もできます。
障害者雇用推進者(努力義務)報告の義務がある会社は、設備や雇用の条件を整えること、報告、国との連絡を受け持つ人を選ぶよう努めます。
障害者職業生活相談員(義務)障害のある人を5人以上雇う事業所ごとに、講習を終えた人などから選び、働く上の相談や指導をしてもらいます。選ぶのは、その人数になった日から3か月以内です。
解雇の届出(義務)障害のある社員を解雇するときは、ハローワークに届け出ます(本人の責めによる解雇などは除きます)。
差別の禁止と合理的配慮(義務)募集・採用と働く場面で、障害を理由に差別せず、本人と話し合って必要な配慮をします。会社の規模によらず、すべての事業主が対象です。

職場の合理的配慮の例(働く人向け)

障害者雇用状況報告書の出し方 障害者雇用促進法のしくみ

出典: 事業主の方へ(出典1)、施行規則(出典4)、障害者雇用促進法(出典5)、記入要領(出典10)。

06満たさないとき

法定雇用率を満たさないと、どうなる?

常用労働者が100人超の会社は、足りない1人あたり月額50,000円の障害者雇用納付金を納めます。あわせて、ハローワークの指導が段階を追って入ります。

納付金を納めても、雇う義務がなくなるわけではありません。雇用の状況がよくない会社には、ハローワークが次の順で指導します。

  1. 障害者雇入れ計画の作成命令
  2. 計画をきちんと進めるようにという勧告
  3. 企業名の公表を前提にした特別指導
  4. 企業名の公表

令和6年度(2024年度)は、作成命令が446社、勧告が62社、特別指導が37社で、企業名の公表は0社でした。

納付金と調整金 未達成のペナルティ

出典: 障害者雇用のご案内(出典2)、障害者雇用促進法(出典5)、障害者雇用状況の集計結果(出典11)。

07達成の状況

法定雇用率を満たしている会社は、どれくらい?

民間企業で法定雇用率を満たした会社は46.0%でした(令和7年(2025年)6月1日現在)。満たしていない会社の多くは、不足が少ない会社です。

表4 企業規模別の実雇用率と、法定雇用率を満たした会社の割合(民間企業・令和7年(2025年)6月1日現在)
企業規模(常用労働者)実雇用率満たした会社の割合
40.0〜100人未満1.94%44.7%
100〜300人未満2.18%48.6%
300〜500人未満2.27%40.3%
500〜1,000人未満2.41%44.5%
1,000人以上2.69%57.5%
全体2.41%46.0%

この集計は、法定雇用率が2.5%、対象が40.0人以上の会社だった時点のものです。満たしていない会社は65,033社で、そのうち不足が0.5人か1人の会社が64.0%、障害のある人をまったく雇っていない会社が37,262社(57.3%)でした。民間企業に雇われている障害のある人は704,610.0人(短時間の人を0.5人と数えるなどした数)です。

特例子会社の実態(働く人向け) 障害者雇用の農園(農園型)

出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典11)。

08よくある質問

よく聞かれることは?

何人から、いつから、達成の見方、報告の率、次の引上げに答えます。

Q障害者は何人から雇う義務がある?

常時雇用する労働者が37.5人以上の会社は、障害のある人を1人以上雇う義務があります(2026年7月から)。それより前は40.0人以上でした。週20時間以上30時間未満の短時間労働者は、0.5人として数えます。

Q障害者雇用の義務化は、いつから?

民間企業に雇う義務がかかったのは1976年(昭和51年)10月1日からです。はじめは身体障害のある人が対象で、知的障害のある人は1998年(平成10年)7月1日から、精神障害のある人は2018年(平成30年)4月1日から雇う義務の対象に加わりました。

Q実雇用率が法定雇用率に届かなくても、達成になることはある?

あります。法定雇用率をかけて1人未満の端数は切り捨てた人数(雇用義務数)を雇っていれば、達成です。たとえば常時雇用する労働者が150人の会社は、4.05人から4人が雇用義務数になります。

Q令和8年(2026年)6月1日現在の報告の報告は、どちらの率と規模で見る?

法定雇用率は2.5%、報告の対象は常用雇用労働者が40.0人以上の事業主です(令和8年(2026年)6月1日現在の報告)。率と規模が変わったのは2026年7月からなので、変わった後の値で見るのは次の年の報告からです。

Q次の引上げは決まっている?

法定雇用率は、少なくとも5年ごとに見直すと法律で決まっています。国の研究会の報告書は、次の設定期間を2028年(令和10年)4月からと想定して、労働政策審議会の分科会で検討するよう書いています。率の案は、このページの確認日の時点で出ていません。 引上げの推移

出典: 障害者雇用のご案内(出典2)、障害者雇用促進法(出典5)、研究会報告書(出典6・7)、リーフレット(出典9)、記入要領(出典10)。

会社が相談できる公的な窓口

自社の数え方や報告は、管轄のハローワークで確かめられます。

  • ハローワーク(事業主の窓口)雇用率の数え方、障害者雇用状況の報告、求人
  • 高齢・障害・求職者雇用支援機構の都道府県支部障害者雇用納付金の申告
  • 地域障害者職業センター雇い入れと職場定着の支援、事業主への助言

09出典と確認日

このページの出典と確認日

厚生労働省の資料、法令、国の研究会と審議会の資料から書いています。

番号出典確認日使った節
1厚生労働省『事業主の方へ(障害者雇用のルール・事業主が利用できる支援策)』2026年10月30日冒頭、02、05
2厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~ 事業主の方へ』2026年10月21日冒頭、01、02、04、06
3e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律施行令 第2条・第9条・第10条の2・附則(令和5年政令第44号)第3条』2026年10月30日01、03
4e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則 第6条・第7条・第8条・第38条・第40条・附則(令和5年厚生労働省令第16号)第2条』2026年10月30日02、05
5e-Gov 法令検索『障害者の雇用の促進等に関する法律 第43条・第46条・第47条・第78条・第79条・第81条』2026年10月30日01、04、05、06、08
6厚生労働省『今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書 参考資料集(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第137回 資料1-3)』2026年10月30日03、08
7厚生労働省(今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会)『今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会 報告書(本文)(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第137回 資料1-1として提出)』2026年10月27日03、08
8厚生労働省『今後の検討スケジュールおよび議題について(労働政策審議会 障害者雇用分科会 第144回 参考資料2)』2026年10月30日03
9厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について(LL080401障01)』2026年10月30日02、05、08
10厚生労働省『障害者雇用状況報告 記入要領(令和8年6月1日現在の報告用)』2026年10月30日05、08
11厚生労働省『令和7年 障害者雇用状況の集計結果』2026年10月22日冒頭、06、07

更新履歴 2026.10.30 公開しました。法定雇用率や集計が新しくなったら、確かめ直して直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。

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