03働く場所
国や自治体で働く(障害のある人の公務員採用)
都道府県と政令市はすべて、障害のある人を対象にした採用をしています(全国・令和6年度(2024年度))。市区町村では、およそ4割(736団体)でした。
国や自治体の採用には、常勤の選考と、非常勤から始める道があります。募集の時期は、自治体ごとの受験案内で決まります。
更新日 2026.10.25 データの時点 法定雇用率 令和8年(2026年)7月から、障害者雇用状況 令和7年(2025年)6月1日現在、取組状況調査 令和6年度(2024年度)、受験案内 令和7年度・令和8年度
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)
01法定雇用率
国や自治体は、障害のある人を何%雇う決まり?
国と自治体は3.0%です。民間の会社より高く決められていて、教育委員会には別の率があります。
| 雇う側 | 令和8年(2026年)6月まで | 令和8年(2026年)7月から |
|---|---|---|
| 民間の会社 | 2.5% | 2.7% |
| 国・地方公共団体など | 2.8% | 3.0% |
| 都道府県などの教育委員会 | 2.7% | 2.9% |
くわしく見る(数え方と国や自治体の計画)
雇っている人の数は、短時間で働く人の一部を0.5人分と数えるなど、決まった数え方で数えます。数え方は、数字の読み方にまとめています。
国と自治体は、障害のある人の採用の計画を作ることが、法律で決まっています。障害のある職員が活躍するための「障害者活躍推進計画」も作ります。
出典: 障害者雇用のご案内(出典1)、障害者の雇用の促進等に関する法律(出典14)。
02働いている人
国や自治体では、障害のある人がどれくらい働いている?
市町村の機関で働く人が最も多く、39,142.0人でした。教育委員会は、法定雇用率を満たした機関が半分に届きません。
教育委員会は、都道府県などの教育委員会です。雇用率の数え方による人数で、小数が出ます。
| 機関 | 実雇用率 | 法定雇用率を満たした機関 |
|---|---|---|
| 国の機関 | 3.04% | 44機関のうち44機関 |
| 都道府県の機関 | 3.03% | 167機関のうち148機関 |
| 市町村の機関 | 2.69% | 2,470機関のうち1,716機関 |
| 都道府県などの教育委員会 | 2.31% | 94機関のうち40機関 |
この集計は、法定雇用率が2.8%(教育委員会は2.7%)だったときの値です。いまの率と並べて比べないでください。
くわしく見る(独立行政法人など)
独立行政法人などで働く障害のある人は、14,120.0人でした(全国・令和7年(2025年)6月1日現在)。国立大学法人や地方独立行政法人も含みます。
出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典2)。
03国の機関で働く
国の機関(各府省)で働くには、どんな選考がある?
各府省が、障害のある人を対象に常勤の選考をしています。国の機関で働く障害のある人は10,595.5人です(全国・令和7年(2025年)6月1日現在)。非常勤から常勤になる道もあります。
常勤の選考
障害のある人を対象にした常勤の選考は、府省ごとに行います。人事院は、各府省から登録された公募を一覧にまとめています。一覧の例では、書類と作文で選んだあとに、面接をします。くわしい中身は、各府省のページで確かめます。人事院のページでは、非常勤の公募の情報も案内しています。
非常勤から常勤へ(ステップアップの枠組み)
非常勤の職員として働いた人が、選考を経て常勤になる仕組みです。内閣人事局と人事院の通知で決まりました。公募は、非常勤で一定の期間働いている人を対象に、府省の中に限って行うことができます。非常勤のときの働きぶりも考えに入ります。対象は、手帳などで障害が確かめられた人です。
一般の採用試験
障害のある人も、一般の国家公務員の採用試験を受けられます。受験のときの配慮は、試験ごとの受験案内で申し出の仕方を確かめます。
くわしく見る(人事院の障害者選考試験)
「障害者選考試験」は、人事院が各府省の分をまとめて行う試験として始まりました。人事院の試験のページは、2019年度(令和元年度)の日程と実施状況のままです。いまの公募は、府省ごとの一覧で案内されています。
出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典2)、人事院の選考採用の案内と公募の一覧(出典4・5)、ステップアップの枠組みの通知(出典6)、人事院の障害者選考試験のページ(出典7)。
04都道府県・市区町村で働く
都道府県や市区町村で働くには、どんな選考がある?
都道府県と政令市では、すべて(67団体)が障害のある人を対象にした採用をしています。市区町村では、半分に届きません。
- 都道府県と政令市(67団体のうち)すべて(67団体)
- 市区町村(1,721団体のうち)およそ4割(736団体)
- 合計(1,788団体のうち)およそ4割(803団体)
知事や市長などの部局で数えています。教育委員会は入りません。
どんな仕事をする?
東京都と埼玉県の選考の職種は、どちらも事務です。埼玉県の令和8年度の受験案内では、採用予定が一般事務などで24人、警察事務で1人でした。勤め先は、県庁や地域の事務所、県立学校などです。東京都の障害者の区分も、事務の職種です。
受けられる人の条件
手帳の種類や年齢などの条件は、自治体ごとの受験案内で決まります。埼玉県の令和8年度は、身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳などのどれかを持つことが条件です。東京都は令和8年度から、難病のある人の区分を足しました。
非常勤から始める道
非常勤で働いたあと、選考を経て常勤になる枠組みは、およそ2割(364団体)の自治体が入れているか、入れる予定です。採用の前に非常勤で働く「プレ雇用」も、およそ2割(419団体)でした。
年度の中で任期を決めて雇う自治体の非常勤の職員を、法律では「会計年度任用職員」といいます(地方公務員法 第22条の2)。
くわしく見る(採用試験の配慮と教員の選考)
採用のときに配慮をしている市区町村は、およそ4割(746団体)でした。都道府県と政令市は、すべて(67団体)がしています。配慮の中身は、多い順に、座席や会場の配慮、書面での伝達、ルーペや補聴器などの使用です。
学校の先生の採用は、教育委員会が別の選考をしています。このページは、事務などの職員の採用を中心に書いています。
出典: 取組状況調査(出典3)、東京都の選考案内と申込状況(出典10・11)、埼玉県の受験案内(出典13)、地方公務員法(出典15)。
05チャレンジ雇用
チャレンジ雇用とは、どんな働き方?
国や自治体で非常勤として働き、経験を積む制度です。1〜3年の経験をもとに、会社などへの就職をめざします。
各府省や各自治体が、1年以内の期間を単位に非常勤の職員として雇い、1〜3年の経験を積みます。ゴールは、ハローワークなどを通じた会社などへの就職です。平成20年度(2008年度)に始まりました。
公務員として続けて働くための制度ではありません。常勤をめざすときは、常勤の選考やステップアップの枠組みを使います。
| 道 | 形 | その後 |
|---|---|---|
| 常勤の選考 | 常勤の職員として採用されます。 | 職員として働きます。 |
| ステップアップの枠組み | 非常勤で働いたあと、選考を受けます。 | 常勤の職員として働きます。 |
| チャレンジ雇用 | 非常勤の職員として、1年以内の期間を単位に雇われます。 | 経験をもとに、会社などへの就職をめざします。 |
自治体には、常勤の採用が決まった人が採用の前に非常勤で働く「プレ雇用」もあります(04の節)。
くわしく見る(トライアル雇用とのちがい)
トライアル雇用は、会社で試しに働く国の制度です。名前は似ていますが、チャレンジ雇用とは別の制度です。各府省や各自治体には、職場実習を受け入れているところもあります。
出典: 取組状況調査(出典3)、ステップアップの枠組みの通知(出典6)、チャレンジ雇用の推進・拡大について(出典8)。
06募集の時期
募集はいつごろ?申し込みから合格までの流れは?
東京都と埼玉県の選考は、夏に申し込み、秋に第一次選考があります。東京都の申し込みは、例年7月下旬〜8月上旬です。
いま受け付けている選考の紹介ではありません。日程は年度ごとに変わるので、各自治体の受験案内で確かめてください。
| 選考 | 申し込み | 第一次選考 | 最終合格 | 出典の年度 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 障害者を対象とする職員Ⅲ類採用選考(令和8年度からは難病患者の区分も) | 例年7月下旬〜8月上旬 | 例年9月中旬 | 例年11月中旬 | 令和7年度・令和8年度 |
| 埼玉県 障害者を対象とした職員採用選考 | 8月ごろ | 10月中旬ごろ | 12月上旬ごろ | 令和8年度 |
| 国の機関 各府省の障害者選考(常勤) | 府省ごと(人事院の一覧で随時) | 府省ごと | 府省ごと | 人事院の公募の一覧 |
| チャレンジ雇用・非常勤の職員 | 府省・自治体ごと(国は人事院の案内にも) | 府省・自治体ごと | 府省・自治体ごと | 各府省・各自治体の案内による |
埼玉県の令和8年度の受験案内では、第一次選考が教養試験と作文で、第二次選考が個別の面接による人物試験でした。東京都も、第一次選考のあとに第二次選考があります。
くわしく見る(東京都の採用予定)
東京都の令和8年度の採用予定は、障害者の区分の事務が40人でした。難病患者の区分の事務は5人でした。
人事院の選考採用の案内 東京都職員採用 埼玉県の障害者選考の案内
出典: 人事院の公募の一覧(出典5)、東京都の選考案内と申込状況(出典9〜11)、埼玉県の受験案内(出典13)。
07よくある質問
よく聞かれることは?
倍率、手帳の条件、一般の試験、非常勤から常勤になる道、チャレンジ雇用のあと、募集の見方に答えます。
Q障害者枠の公務員の倍率は?
東京都の障害者を対象とする選考(事務)は、5.9倍でした(令和7年度)。第一次選考の受験者の数を、最終合格者の数で割った値です。東京都の一つの年度の値で、自治体や年度によって変わります。 募集の時期の表
Q障害者手帳がないと受けられない?
多くの選考は手帳などを条件にし、種類は受験案内で決まります。東京都は令和8年度から、難病のある人を対象にした区分も設けています。 受けられる人の条件
Q一般の公務員試験も受けられる?
国の一般の採用試験は受けられます。自治体の試験と、受験のときの配慮の申し出の仕方は、試験ごとの受験案内で確かめます。
Q非常勤から常勤になれる?
国と一部の自治体には、選考を経て常勤になる仕組みがあります。ステップアップの枠組みといいます。 国の機関の選考
Qチャレンジ雇用のあとはどうなる?
経験をもとに、会社などへの就職をめざす制度です。公務員として続けて働くための制度ではありません。 実習・トライアル雇用で試す
Q公務員の募集はどこで見る?
国は人事院の一覧、自治体は人事委員会などのページで見ます。このサイトは、求人を載せていません。 人事院「障害のある方の選考採用について」
出典: 東京都の実施状況(出典12)、人事院の選考採用の案内(出典4)。
08出典と確認日
このページの出典と確認日
このページは、国の統計と通知、法令、人事院の案内、東京都と埼玉県の受験案内から書いています。
| 番号 | 出典 | 確認日 | 使った節 |
|---|---|---|---|
| 1 | 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~ 事業主の方へ』 | 2026年10月21日 | 冒頭、01 |
| 2 | 厚生労働省『令和7年 障害者雇用状況の集計結果』 | 2026年10月22日 | 冒頭、02、03 |
| 3 | 総務省・厚生労働省『「地方公共団体における障害者雇用に関する取組状況調査(令和6年度)」の結果を踏まえた更なる障害者の雇用促進に係る取組について』 | 2026年10月25日 | 冒頭、04、05 |
| 4 | 人事院『障害のある方の選考採用について』 | 2026年10月25日 | 03、06、07 |
| 5 | 人事院『各府省における障害者選考の公募情報(常勤)』 | 2026年10月25日 | 03、06 |
| 6 | 内閣官房内閣人事局・人事院『障害者を対象としたステップアップの枠組みについて(通知)』 | 2026年10月25日 | 03、05 |
| 7 | 人事院『障害者選考試験|国家公務員試験採用情報NAVI』 | 2026年10月25日 | 03 |
| 8 | 厚生労働省『「チャレンジ雇用」の推進・拡大について』 | 2026年10月25日 | 05 |
| 9 | 東京都人事委員会事務局『令和7年度障害者を対象とする東京都職員Ⅲ類採用選考の選考案内の入手方法等について』 | 2026年10月25日 | 06 |
| 10 | 東京都人事委員会事務局『令和8年度障害者・難病患者を対象とする東京都職員Ⅲ類採用選考の選考案内の公表・入手方法等』 | 2026年10月25日 | 04、06 |
| 11 | 東京都人事委員会事務局『令和8年度障害者・難病患者を対象とする東京都職員Ⅲ類採用選考の申込状況について』 | 2026年10月25日 | 04、06 |
| 12 | 東京都人事委員会事務局『令和7年度障害者を対象とする東京都職員Ⅲ類採用選考の実施状況について』 | 2026年10月25日 | 07 |
| 13 | 埼玉県人事委員会『令和8年度 障害者を対象とした埼玉県職員採用選考 受験案内』 | 2026年10月25日 | 04、06 |
| 14 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第38条・第7条の3』 | 2026年10月25日 | 01 |
| 15 | 『地方公務員法 第22条の2』 | 2026年10月25日 | 04 |
数字の読み方
- 働く人の数
- 国や自治体で働く障害のある人の数は、雇用率の数え方による値です。短時間で働く重度でない身体障害・知的障害のある人を0.5人分と数えるなどの決まりがあるので、小数が出ます。実際に働いている人の数とは違います。
- 集計の時点
- 障害者雇用状況の集計は令和7年(2025年)6月1日現在の値です。法定雇用率が2.8%(教育委員会は2.7%)だったときの集計で、いまの率とは時点が違います。
- 団体の数
- 団体の数は、総務省の取組状況調査の値です。知事や市長などの部局(首長部局)だけを数え、教育委員会は入りません。障害のある人を対象にした採用は、常勤の職員の分です。プレ雇用とステップアップの枠組みは、入れる予定の団体も含みます。
- 倍率
- 東京都が公表した値で、第一次選考の受験者の数を、最終合格者の数で割っています。
- 募集の時期
- 出典の年度の受験案内の日程を、月の上旬・中旬・下旬で書きました。東京都は二つの年度の日程から書いたので「例年」と付けています。埼玉県は一つの年度の日程です。Ⅲ類は東京都の選考の区分の名前で、障害の等級ではありません。
- 採用予定の人数
- 採用予定の人数は、出典の年度の受験案内や東京都の発表に書かれていた数です。いま受け付けている募集の人数ではありません。
- チャレンジ雇用
- チャレンジ雇用の説明は、厚生労働省の資料(平成20年度(2008年度)から)によります。いま行っているかは、各府省・各自治体の案内で確かめてください。
- 出典の扱い
- 表と図は、各出典をもとに株式会社イチドキリ編集部が作成しました。割合の言葉は、編集部が団体の数から計算しています。
- 確認日
- 各出典の確認日は、上の一覧のとおりです。
更新履歴 2026.10.25 公開しました。国の集計結果や受験案内が新しくなったら、数を確かめ直して直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。