02時間とお金

障害者雇用で、在宅で働ける?

在宅で働ける会社はありますが、対象や日数を限る会社もあります。確かめた会社のうち、在宅で働けると書く会社はおよそ2割(39社)です。

このページは、会社に雇われて家で働く話です。就労継続支援B型(B型)などの福祉サービスを家で利用する話や、仕事を請けて家で働く話(在宅就業)とは別です。言葉のちがいは、05の「くわしく見る」にあります。

更新日 2026.10.24 データの時点 採用ページ調査 2026年10月17日・20日確認、最低賃金 令和8年度(2026年度)・発効日は都道府県ごと、実態調査 令和5年度(2023年度)
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)

印刷用の資料
図1 採用ページの在宅の書き方(確かめた246社)
  • 在宅で働けると書いている39社
  • 「在宅はない」と明記している4社
  • 在宅について書いていない203社

このページの数字

在宅で働けると書いている会社

39社

確かめた246社のうち

そのうち、対象を限ると書いている会社

23社

在宅で働けると書いている39社のうち

週20時間の月の目安(計算例)

102,006円

全国加重平均の最低賃金1,177円×20時間×52÷12

出典: 採用ページ調査(出典1)、最低賃金と計算例(出典3・4)

数字の読み方

01在宅の書き方

採用ページでは、在宅のことをどう書いている?

在宅で働けると書く会社と、「在宅はない」と明記する会社があります。明記した会社は4社で、確かめた会社の1割に満たない数です。

図1は、確かめた会社を、在宅の書き方で3つに分けたものです。在宅について何か書いている会社は、確かめた会社のおよそ2割(43社)です。

この数は、在宅で働ける会社の数ではありません。在宅で働けると書く39社と、「在宅はない」と書いた4社を合わせた数です。

在宅で働けるかどうかは、求人票の「就業場所」の欄と、働く前に渡される労働条件の書面、面接で確かめます。会社は、労働契約を結ぶとき、就業の場所などの労働条件を示します(出典11・12)。

働きはじめてすぐ在宅で働くのが通常想定される場合は、会社は就業の場所に自宅などを示す必要があります。これは、厚生労働省のテレワークのガイドラインが示していることです(出典2)。

くわしく見る(在宅で働けると書いている会社の都県別)
表1 都県別の会社の数
都県確かめた会社うち、在宅で働けると書いている会社
埼玉42社2社
東京204社37社

確かめた会社の数が埼玉と東京で大きく違うので、都県の社数はそのまま比べられません。

出典: 採用ページ調査(出典1)、ガイドライン(出典2)、労働条件の通知(出典11・12)

数字の読み方

02対象を限る書き方

在宅で働くとき、どんな条件がある?

仕事や人、日数を限る書き方があります。在宅で働けると書いている会社のうち、およそ6割(23社)が対象を限っています。

条件は、会社や求人によって違います。求人票の「就業場所」と「就業時間」の欄と、面接や実習で確かめます。

表2 対象を限る書き方の例(採用ページの書き方をもとに、編集部がまとめた例)
限るもの書き方の例
仕事一部の職種だけ在宅で働ける
人通勤が難しい人など、会社が決めた人だけ在宅で働ける
日数週や月の日数に上限がある
条件利用するための要件がある
くわしく見る(出社する日と在宅の日を組み合わせる形)

事務補助・データ入力のページの型3です。型の名前は「出社と在宅の組み合わせ」です。

  • 型の説明: 出社する日と在宅の日を組み合わせ、家でもパソコンで事務をします。
  • 在宅: あり。在宅は週2回・月8回までで、体調や予定に合わせて使います。
  • 在宅の日の連絡: 在宅の日は、会社が貸すパソコンとスマートフォンで連絡します。相談にはその都度こたえてもらえます。

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の公開事例をもとに、編集部がまとめた例です(出典6)。すべての職場がこうではありません。型は障害の種類では分けていません。

事務補助・データ入力のページで、働き方の型を見る

出典: 採用ページ調査(出典1)、事例(出典6)

数字の読み方

03在宅の日の働き方

在宅の日は、どうやって連絡や報告をする?

連絡はチャットやWeb会議、報告は日報など、書き方はいろいろです。連絡の方法を書く会社は、在宅で働けると書く会社のおよそ3割(13社)です。

図2は、在宅の日の働き方を、採用ページに書いている会社の数です。

図2 在宅の働き方を書いている会社(在宅で働けると書いている39社)
会社に行く日11社連絡の方法13社報告するとき・回数6社010203039社

完全在宅か、会社に行く日があるか

会社に行く日の書き方には、週の日数、月の回数、会社に行かないこと、などがあります。書いている会社は、在宅で働けると書く会社のおよそ3割(11社)です。

完全在宅と、週に何日か会社に行く形は、分けて数えていません。完全在宅かどうかは、求人票の「就業場所」の欄で確かめます。

くわしく見る(連絡の方法と報告の例)
  • 連絡の方法の例: チャット、Web会議、電話、メール
  • 報告の例: 朝と夕方に報告する、日報で報告する

どれも、採用ページで連絡や報告として数えた書き方の例です。方法ごとの社数は、数えていません。

報告するときは、見る前・見た後シート(A4・印刷用)に書きくらべる欄があります。

在宅の日の例は、事務補助・データ入力のページの型3で見られます。

出典: 採用ページ調査(出典1)

数字の読み方

04在宅でする仕事

在宅では、どんな仕事をする?

在宅でする仕事は、事務補助・データ入力が最も多く書かれています。在宅で事務補助ができると書く会社は、確かめた会社のおよそ1割(14社)です。

在宅で働けると書いている会社のうち、在宅でする仕事の種類を書いている会社はおよそ5割(18社)です。これらの数は、どの仕事が在宅に向いているかを示すものではありません。

事務補助・データ入力の在宅の例は、型3の「出社と在宅の組み合わせ」で見られます。事務補助・データ入力のページ

IT・Webの仕事の中身は、IT・Webのページで見られます。

くわしく見る(在宅でする仕事の種類を書いている会社の内訳)
表3 在宅でする仕事の種類(仕事の種類を書いている18社の内訳)
仕事の種類会社の数
事務補助・データ入力14社
IT・Web7社
そのほか1社

ある会社が複数の種類を書いていることがあるため、足しても18社になりません。

出典: 採用ページ調査(出典1)

数字の読み方

05お金と決まり

在宅で働くと、最低賃金や保険はどうなる?

在宅でも最低賃金法が当てはまり、額は所属する事業所のある都道府県で決まります。全国加重平均なら、週20時間で月およそ10万2千円です。

保険の加入の条件は、週の時間などで決まります。くわしくは雇用形態と週の時間にあります。

雇われて家で働く労働者にも、労働基準法や最低賃金法などが当てはまると、厚生労働省のガイドラインは示しています(出典2)。

最低賃金について、ガイドラインは次のように示しています。テレワークをする場所がどこでも、労働者が所属する事業所のある都道府県の最低賃金が当てはまります(出典2)。

表4 在宅のときの最低賃金は、どの都道府県の額か
働く場所当てはまる最低賃金
会社の事業所その事業所のある都道府県の額
家(在宅)所属する事業所のある都道府県の額。家のある都道府県の額ではない
例A県の事業所に所属して、B県の家で働くなら、A県の額

「例」の行は、ガイドラインの文を当てはめた編集部の例です。都道府県ごとの額は、給料と月額の計算例で選べます。

全国加重平均の最低賃金1,177円で計算した、週20時間の月額は、102,006円です。

くわしく見る(在宅勤務と在宅就業のちがい)

このページでは、雇われて家で働く形を在宅勤務、仕事を請けて家で働く形を在宅就業と呼びます。資料によって、言葉の範囲が違うためです。

  • 在宅勤務(雇われて家で働く): 会社と雇用関係があり、オフィスではなく自宅で働く形です。労働基準法や最低賃金法などが当てはまります(出典2・13)。このページの中心は、この形です。
  • 在宅就業(仕事を請けて家で働く): 会社と雇用関係がなく、自宅で仕事をする形です(出典13)。「在宅就業障害者」は、障害者雇用促進法の言葉です。雇用されている人を除きます。自宅その他、厚生労働省令で定める場所で、物品の製造や役務の提供などの業務を自ら行う人を指します。法が対象とする障害者に限ります(出典9)。

障害者雇用促進法には、在宅就業をする障害のある人に仕事を出す会社への制度(在宅就業障害者特例調整金)があります(出典9)。

「在宅ワーク」の語は、雇われる形と仕事を請ける形の両方に使われます。JEEDのホームページも、「在宅就業」を雇用と請負の両方を含む語として使うと注記しています(出典14)。求人票や契約書で、雇用契約があるかを確かめます。

出典: ガイドライン(出典2)、最低賃金と計算例(出典3・4)、在宅就業の資料(出典9・13・14)

数字の読み方

06よくある質問

在宅について、よく聞かれることは?

完全在宅と週20時間、在宅で働く人がどれくらいいるか、トライアル雇用、B型の在宅利用とのちがい、探し方です。

Q完全在宅で、週20時間から働ける?

会社と求人によります。完全在宅かどうかは求人票の「就業場所」の欄で、週の時間は「就業時間」の欄で確かめます。全国加重平均の最低賃金なら、週20時間の月額は102,006円です。都道府県ごとの額は、給料と月額の計算例で選べます。

Q在宅で働いている障害のある人は、どれくらいいる?

人の割合を示す全国の統計は、編集部が確かめた範囲では見つかっていません。近い値として、「テレワークを活用できる」を配慮に挙げた事業所の割合があります。母数は、その障害のある人を雇い、配慮をしていると答えた事業所とみられます(全国・令和5年度(2023年度)。複数回答)。

  • 身体障害のある人: 15.5%
  • 知的障害のある人: 2.4%
  • 精神障害のある人: 14.0%
  • 発達障害のある人: 11.5%

これは事業所の割合で、在宅で働く人の割合ではありません。

Qトライアル雇用は、在宅でもできる?

はい、制度には「テレワーク勤務」の扱いがあります(出典7・8)。週の所定労働時間の2分の1以上を、情報通信技術を使って在宅やサテライトオフィスで勤務する場合です。会社と求人によります。くわしい期間や対象は、実習・トライアル雇用で試すのページで見られます。

QB型などを家で利用するのと、何が違う?

就労継続支援B型(B型)は福祉サービスで、受け取るのは工賃です。工賃は、生産活動の収入から必要な経費を引いた額に相当する金額を、事業者が利用者に払うものです(出典10)。雇用契約で決める給料とは、決まり方が違います。国の通知や事務連絡では、家での利用の対象が示されています。本人が希望し、支援の効果が認められると市区町村が判断した人とされています(出典15・16)。利用できるかは、市区町村の障害福祉の窓口と、利用する事業所で確かめます。

Q在宅の求人は、どこで探せる?

ハローワークの障害者専門窓口で相談できます。窓口には、障害について専門的な知識をもつ職員や相談員がいます(出典17・18)。このサイトは、求人を載せていません。会社一覧の「在宅の記載」は、採用ページの記載で、募集があるかどうかではありません。在宅で働けるかは、求人票の「就業場所」の欄で確かめます。

出典: 採用ページ調査(出典1)、最低賃金と計算例(出典3・4)、実態調査(出典5)、トライアル雇用(出典7・8)、B型の資料(出典10・15・16)、窓口(出典17・18)

数字の読み方

07出典と確認日

このページの出典と確認日

このページの数字は、270社の採用ページ調査と、最低賃金の資料と計算例、実態調査から引いています。

条文や公的な資料も使っています。確認日とあわせて、出典を次に示します。

番号出典確認日使った節
1株式会社イチドキリ編集部『障害者雇用 採用ページ調査2026(埼玉・東京270社)』2026年10月17日・20日確認冒頭、01、02、03、04、06
2厚生労働省『テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン』2026年10月22日確認01、05
3厚生労働省『令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧』2026年10月21日確認冒頭、05、06
4株式会社イチドキリ編集部『週の時間ごとの月額の計算例』2026年10月21日確認冒頭、05、06
5厚生労働省『令和5年度 障害者雇用実態調査』2026年10月21日確認06
6独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)『障害者雇用事例リファレンスサービス』事例 2025514(2025年度掲載)2026年10月21日確認02
7厚生労働省『障害者トライアル雇用事業実施要領』2026年10月22日確認06
8厚生労働省『雇用関係助成金 支給要領「5 トライアル雇用助成金 (2)障害者トライアルコース・(3)障害者短時間トライアルコース」』2026年10月22日確認06
9『障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の2』2026年10月22日確認05
10『指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第201条』2026年10月21日確認06
11厚生労働省『確かめよう労働条件「テレワーク」(しっかり学ぼう!働くときの基礎知識)』2026年10月22日確認01
12『労働基準法 第15条』2026年10月21日確認01
13厚生労働省『在宅就業障害者支援ノウハウブック』2026年10月22日確認05
14独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)『障害者の在宅就業支援ホームページ チャレンジホームオフィス』2026年10月22日確認05
15厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部『就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について(障障発第0402001号。最終改正 障障発0331第2号)』2026年10月22日確認06
16厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課『就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における在宅支援の要件遵守の徹底について(事務連絡)』2026年10月22日確認06
17厚生労働省『ハローワークインターネットサービス 障害のある皆様へ』2026年10月22日確認06
18厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~ 事業主の方へ』2026年10月21日確認06

数字の読み方

このページの数字に共通する読み方を、ここにまとめました。

採用ページ調査の社数
社数は、編集部の採用ページ調査(出典1)で数えたものです。各社の採用ページにある言葉を数えています。書いていないことは、ないという意味ではありません。調べたのは、国の一覧にある埼玉と東京の会社です。ほかの地域の会社は、この調査に入っていません。
母数
図1と、在宅について書いている会社の数、事務補助の数は、確かめた246社が母数です。調べた270社のうち、自動での取得を断っている会社など、中身を確かめられなかった会社は入れていません。対象を限る書き方、会社に行く日、連絡、報告、在宅でする仕事の種類の記載の母数は、在宅で働けると書いている39社です。表3の母数は、在宅でする仕事の種類を書いている18社です。
在宅の数え方
在宅について書いている43社には、「在宅はない」と書いた4社が入っています。在宅で働けると書いている39社には、一部の人や条件つきの書き方も入っています。サテライトオフィスへの出勤は、在宅に入れていません。完全在宅の会社と、週に何日か会社に行く会社は、分けて数えていません。対象を限る書き方の種類ごとの社数も、数えていません。
計算例
月額は、全国加重平均の最低賃金×週の時間×52÷12で計算した額です。手当は入れていません。税や社会保険料を引く前の額です。在宅で働く人の最低賃金は、所属する事業所のある都道府県の額なので、全国加重平均の額とは限りません。カードと本文の額は円未満を、答えの文の額は千円未満を、それぞれ切り捨てています。
実態調査
よくある質問の割合は、実態調査(出典5)の値です。事業所の割合で、人の割合ではありません。複数回答で、障害の種類ごとの値です。職種を分けない値です。母数は、報告書の本文の書き方から、その障害のある人を雇い、配慮をしていると答えた事業所と読んでいます。
割合の言い方
「およそ2割」などの割合は、社数を母数で割り、1割きざみに丸めたものです。かっこの中は社数です。
確認日
採用ページは、2026年10月17日に調べ、10月20日に読み直して社数を数えました。そのほかの出典は、出典の表にある確認日に確かめました。

更新履歴 2026.10.24 公開しました。最低賃金が改定されたら、発効日にあわせて、このページの月額を直します。制度が変わったら、その内容に直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。

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相談できる公的な窓口

どの窓口も全国にあります。在宅の求人の相談は、ハローワークの障害者専門窓口でできます。

パソコン作業の見学・体験は、ぽちぽちの道(埼玉県の就労継続支援B型事業所)でできます。このページは仕事の紹介です。就職のあっせんはしておらず、就職を約束するものでもありません。