03働く場所

特例子会社は「やめとけ」と言われる。数字で確かめると?

言われる点のうち、仕事の種類や、雇用の形(正社員・契約社員)を書く会社の数は、採用ページの調査で数えられます。特例子会社だけの給料や、辞める人の割合は、国の統計には見当たりませんでした。

このサイトは、会社の良し悪しを決めていません。評判や口コミも載せていません。言われる点ごとに、数字で言えることと、言えないことを分けて書きます。

更新日 2026.10.27 データの時点 障害者雇用状況の集計結果 令和7年(2025年)6月1日現在、障害者雇用実態調査 令和5年度(2023年度)、採用ページ調査 2026年10月17日・20日確認
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)

表1 言われる点と、数字で言えること・言えないこと
言われる点数字で言えることこのページの数字で分からないこと
給料が低い障害の種類ごとの平均賃金(特例子会社に限らない値)。給与を具体的に書く特例子会社はおよそ2割(40社)特例子会社だけの給料
仕事が単調紹介している仕事の種類。事務補助を紹介する特例子会社はおよそ7割(150社)1人が受け持つ仕事の幅
正社員になれない雇用の形と、正社員への登用を書く会社の数。登用を書く特例子会社はおよそ2割(41社)登用された人の数、昇進の制度
ほかの社員と分かれる民間企業で雇われている障害のある人のうち、特例子会社で働く人の割合7.0%(実際の人数で)職場の分かれ方
辞める人が多い障害の種類ごとの平均の勤続年数(特例子会社に限らない値)。定着の支援を書く特例子会社はおよそ5割(72社)(配慮を具体的に書く150社のうち)特例子会社だけの離職率・定着率

出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典1)、実態調査(出典2)、採用ページ調査(出典5)。採用ページ調査の母数は、東京都と埼玉県で採用ページを調べた特例子会社211社です。

01給料

特例子会社の給料は、低い?

特例子会社だけの給料は、国の統計には見当たりませんでした。障害の種類ごとの平均賃金はあり、特例子会社に限らない値です。

国の障害者雇用状況の集計結果は、人数と雇用率の集計で、給料は載っていません。障害者雇用実態調査の賃金は、障害の種類などで分けた値で、特例子会社の区分はありません。

表2 障害者雇用で働く人の平均賃金(障害の種類別・全国・令和5年度(2023年度)。特例子会社に限らない)
障害の種類月の平均賃金
身体障害23.5万円
知的障害13.7万円
精神障害14.9万円
発達障害13.0万円

平均賃金は令和5年(2023年)5月分の値で、残業代を含み、ボーナスを含みません。週の時間が短い人や、長く勤めている人も含めた平均で、働きはじめの額ではありません。障害の種類ごとの値から、特例子会社の給料は推し量れません。

雇用契約で働くなら、特例子会社でも最低賃金が当てはまります(下回る額にできるのは、都道府県労働局長の許可がある場合だけです)。令和8年度(2026年度)の最低賃金の全国加重平均で計算すると、週20時間で月およそ10万2千円、週30時間で月およそ15万3千円です。最低賃金の額と発効日は、都道府県ごとにちがいます。

採用ページに給与を具体的に書いている特例子会社は、調べた211社のうちおよそ2割(40社)でした。このサイトは会社ごとの給与の額を載せていません。給料は求人ごとにちがうので、求人票で、時給や月給と週の時間を確かめます。

給料と月額の計算例

出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典1)、実態調査(出典2)、最低賃金(出典3)、月額の計算(出典4)、採用ページ調査(出典5)。

02仕事の中身

特例子会社の仕事は、単調?

単調かどうかは、数字では決められません。紹介している仕事は、事務補助がいちばん多く、調べた特例子会社のおよそ7割(150社)です。

図1 特例子会社が採用ページで紹介している仕事(調べた211社)
事務補助150社印刷・スキャン107社清掃102社そのほか96社軽作業83社IT・Web49社食品・調理補助39社0100211社

1社がいくつもの仕事を紹介しているので、足すと母数をこえます。

数えたのは、会社が採用ページで紹介している仕事の種類です。1人がどの仕事を、どのくらいの幅で受け持つかは、会社や配属によってちがい、採用ページからは分かりません。見学や実習のときに、ふだんの作業の流れを聞いておきます。

仕事ごとの中身と1日の流れ 特例子会社が紹介している仕事

出典: 採用ページ調査(出典5)。

03正社員と登用

特例子会社では、正社員になれない?

雇用の形を書く特例子会社66社のうち、契約社員を書く会社がおよそ7割(48社)、正社員を書く会社がおよそ3割(19社)でした。

雇用の形を採用ページに書いていたのは、調べた211社のうち66社です。数えたのは会社の数で、働く人の割合ではありません。契約社員には有期の契約と嘱託を含み、1社がいくつもの形を書いていることがあります。

正社員への登用を書いている特例子会社は、調べた211社のうちおよそ2割(41社)でした。登用の制度があっても、正社員になれると決まっているわけではありません。登用された人の数や昇進の制度は、この調査では数えていません。

障害者雇用の正社員・契約社員・パートの割合

出典: 採用ページ調査(出典5)。

04ほかの社員との分かれ方

特例子会社では、ほかの社員と分かれて働く?

分かれ方は会社ごとにちがい、国の統計にも採用ページの調査にも見当たりません。実際の人数で見ると、民間企業で雇われている障害のある人のうち、特例子会社で働く人は7.0%です。

特例子会社は、障害のある人の雇用に特別の配慮をし、国の認定を受けた子会社です。全国に631社あり、障害のある人が、実際の人数で41,902人働いています(令和7年(2025年)6月1日現在)。割合は、同じ集計の民間企業の実際の人数601,264人をもとに、編集部が計算しました。

国の雇用率の数え方では、特例子会社で働く人は53,710.5人です。重度の人や短時間の人を、実際の人数とはちがう重みで数えるため、実際の人数より多くなり、小数も出ます。

親会社の社員と同じ建物で働くか、仕事でどのくらい関わるかは、会社ごとにちがいます。見学のときに、働く場所と、誰と仕事をするかを聞いておきます。

特例子会社の実態 親会社から探す

出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典1)。

05辞める人

特例子会社は、辞める人が多い?

特例子会社だけの離職率や定着率は、国の統計には見当たりませんでした。国の調査には、障害の種類ごとの平均の勤続年数があります。

表3 障害者雇用で働く人の平均の勤続年数(障害の種類別・全国・令和5年度(2023年度)。特例子会社に限らない)
障害の種類平均の勤続年数
身体障害12年2か月
知的障害9年1か月
精神障害5年3か月
発達障害5年1か月

勤続年数は、いま働いている人が、その会社で働いてきた年数の平均です。採用のあとに障害が分かった人は、会社がそれを知った時から数えます。辞めた人の割合ではありません。

配慮を具体的に書いている特例子会社150社のうち、ジョブコーチや支援機関とつながる職場定着の支援を書く会社はおよそ5割(72社)でした。

出典: 実態調査(出典2)、採用ページ調査(出典5)。

06合うかを確かめる

自分に合うかは、どう確かめる?

実習やトライアル雇用で職場を試せると書く会社は、配慮を具体的に書いている特例子会社150社のうち5割(75社)です。

  • 会社の採用ページで、紹介している仕事、雇用の形、配慮を見る
  • 求人票で、給料、週の時間、雇用形態、契約の期間を確かめる
  • 見学や実習で、ふだんの作業、働く場所、相談できる人を確かめる

見学の前と後に書きこむシートを、印刷用の資料に用意しています。都道府県ごとの特例子会社の一覧から、採用ページへ進めます。

見る前・見た後のシート 実習・トライアル雇用で試す 特例子会社一覧

出典: 採用ページ調査(出典5)。

07よくある質問

よく聞かれることは?

一般の会社とのくらべ方、給料、離職率、入る前に試せるかに答えます。

Q特例子会社と、一般の会社の障害者雇用は、どちらがいい?

このサイトは、どちらがいいかを決めていません。仕事の中身と、受けられる配慮をくらべて考えます。実習で職場を試してから応募する道もあります。 特例子会社の実態

Q特例子会社の給料は、いくら?

特例子会社だけの給料や年収、ボーナスの値は、国の統計には見当たりませんでした。国の調査の平均賃金は障害の種類ごとの値で、特例子会社に限らず、ボーナスを含まない月の額です。採用ページに給与を具体的に書いている特例子会社は、確かめた211社のうち40社でした。給料は求人ごとにちがうので、求人票で時給や月給と週の時間を確かめます。雇用契約で働くなら、最低賃金が当てはまります。 給料と月額の計算例

Q特例子会社の離職率は?

特例子会社だけの離職率や定着率は、国の統計には見当たりませんでした。国の調査には、障害の種類ごとの平均の勤続年数があり、特例子会社に限らない値です。

Q特例子会社に入る前に、職場を試せる?

試せると採用ページに書く会社があります。配慮を具体的に書いている特例子会社150社のうち5割(75社)が、実習やトライアル雇用で試せると書いていました。 実習・トライアル雇用で試す

出典: 障害者雇用状況の集計結果(出典1)、実態調査(出典2)、採用ページ調査(出典5)。

08出典と確認日

このページの出典と確認日

国の集計と調査、最低賃金、会社の採用ページの調査から書いています。

番号出典確認日使った節
1厚生労働省『令和7年 障害者雇用状況の集計結果』2026年10月22日冒頭、01、04、07
2厚生労働省『令和5年度 障害者雇用実態調査』2026年10月21日冒頭、01、05、07
3厚生労働省『令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧』2026年10月21日01
4株式会社イチドキリ編集部『週の時間ごとの月額の計算例』2026年10月21日01
5株式会社イチドキリ編集部『障害者雇用 採用ページ調査2026(埼玉・東京270社)』2026年10月17日・20日確認冒頭、01、02、03、05、06、07

更新履歴 2026.10.27 公開しました。国の集計や調査が新しくなったら、確かめ直して直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。

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