02時間とお金
障害者雇用(障害者雇用枠)とは?
障害者雇用は、会社が障害のある人を雇う決まり(障害者雇用率制度)のもとで、障害を会社に伝えて働く雇用です。民間企業は、働く人の2.7%以上の障害のある人を雇うことになっています(2026年7月から)。
「障害者雇用枠」や「障害者枠」は、法律の言葉ではなく、ふだんの呼び名です。このページでは、障害者雇用で応募する求人を障害者雇用枠、障害を問わない求人を一般枠と呼んで説明します。
更新日 2026.10.30 データの時点 障害者雇用状況 令和7年(2025年)6月1日現在、障害者の職業紹介状況 令和7年度(2025年度)、障害者雇用実態調査 令和5年度(2023年度)
編集・監修 徳永崇志(株式会社イチドキリ 代表取締役。就労継続支援B型事業所 ぽちぽちの道を運営)
| くらべる点 | 障害者雇用枠 | 一般枠 |
|---|---|---|
| 応募する求人 | 障害者専用求人や、会社の障害者採用の募集 | 障害を問わない、ふつうの求人。障害者手帳のある人も応募できる |
| 障害を伝えるか | 伝えて応募する。会社は手帳などで障害を確かめる | 伝えるかどうかを本人が決める |
| 職場の配慮 | 障害を伝えているので、面接の前から申し出て話し合える | 障害を伝えれば、同じように話し合える |
| 最低賃金と差別の禁止 | どちらも同じ決まり。障害を理由に、賃金などで不当な差別をしてはいけない | |
| 相談の窓口 | ハローワークの障害のある人の専門の窓口など | ハローワークの一般の窓口。障害のある人は専門の窓口も使える |
出典: 障害者雇用促進法(出典1・7・8)、厚生労働省の差別禁止・合理的配慮のQ&A(出典6)、ハローワークインターネットサービスの案内(出典13・14)。
01障害者雇用とは
障害者雇用(障害者雇用枠)とは、どんな決まり?
障害者雇用促進法は、会社に、障害のある人を法定雇用率以上雇うことを求めています。民間企業の法定雇用率は2.7%です(2026年7月から)。
この決まりを、障害者雇用率制度といいます。対象になるのは、常時雇用する労働者が37.5人以上の会社です(2026年7月から。それより前は40.0人以上)。法定雇用率は、2026年6月までは2.5%でした。
会社は、雇っている障害のある人の数を、週の時間や障害の程度で数えます。週30時間以上で働く人は1人(重度の身体障害・知的障害のある人は2人)と数えます。週の時間ごとの数え方は、週の時間のページにまとめています。
実際の人数は、短い時間の人も1人と数えた値です。法定雇用率を満たした企業の割合は、雇用の義務のある120,467社のうちの割合です。
出典: 障害者雇用促進法 第2条・障害者雇用促進法 第43条(出典1・3)、法定雇用率の案内(出典4)、障害者雇用状況の集計結果(出典5)。
02対象になる人
障害者雇用(障害者雇用枠)で働けるのは、どんな人?
会社が雇用率に数えるのは、原則として、障害者手帳などで障害が確かめられる人です。精神障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳を持つ人です。
発達障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳を持っていれば、精神障害のある人として数えます。手帳の等級は、雇用率に数えるかどうかには関わりません。
障害を理由にした差別の禁止と、職場の合理的配慮は、手帳を持つ人だけの決まりではありません。法律の「障害者」は、心身の機能の障害のため、長く職業生活に相当の制限を受ける人や、職業生活を営むことが著しく難しい人です。
手帳をとるかどうかは、制度と本人の状況によって変わるので、このサイトでは決めていません。同じ株式会社イチドキリが運営する、就労継続支援B型事業所のサイトのコラムにまとめています。
障害者手帳がなくても障害者雇用で働ける?(ぽちぽちの道のコラム)
別のサイトが開きます。運営は同じ株式会社イチドキリです。
障害の種類でみる障害者雇用の仕事 精神障害者保健福祉手帳の等級と障害者雇用
出典: 障害者雇用促進法 第2条・障害者雇用促進法 第37条(出典1・2)、法定雇用率の案内(出典4)、差別禁止・合理的配慮のQ&A(出典6)。
03一般枠とのちがい
障害者雇用枠と一般枠は、何がちがう?
いちばんのちがいは、障害を伝えて応募するかどうかです。最低賃金や、障害を理由にした差別の禁止は、どちらも同じです。
職場の配慮は、どちらでも受けられる?
会社は、過重な負担にならない範囲で、障害のある人への職場の合理的配慮をすることになっています。募集や面接のときは、障害のある人の申し出から話し合います。採用の後は、会社が障害のある人だと分かったときに、職場で困っていることがないかを確かめます。障害を伝えていなければ、会社はそれを知ることができません。
給料の決まりは、ちがう?
ちがいません。雇用契約を結んで働くなら、最低賃金が当てはまります。障害を理由に、賃金を不当に低くすることは禁じられています。給料は求人ごとに違うので、求人票で時給や月給と週の時間を確かめます。
手帳があると、一般枠には応募できない?
応募できます。厚生労働省のQ&Aは、手帳を持つ人の応募を障害者専用求人だけで受け付けることは、法律が禁じる差別に当たるとしています。ハローワークの案内も、障害のある人は一般の求人に応募することもできるとしています。
一般枠で、障害を伝えるかどうか
一般枠で障害を伝えて働くこと(オープン就労)と、伝えずに働くこと(クローズ就労)の違いと、求人の種類ごとの定着率は、別のページにまとめています。
別のサイトが開きます。運営は同じ株式会社イチドキリです。
出典: 障害者雇用促進法 第35条(出典7)・障害者雇用促進法 第36条の2〜第36条の4(出典8)、差別禁止・合理的配慮のQ&A(出典6)、ハローワークインターネットサービスの案内(出典14)。
04働き方の数字
障害者雇用で働く人の、時間・正社員・給料は?
障害の種類で違います。週30時間以上で働く人は、身体障害のある人で75.1%、精神障害のある人で56.2%です(全国・令和5年度(2023年度))。
| 区分 | 身体障害 | 知的障害 | 精神障害 | 発達障害 |
|---|---|---|---|---|
| 週30時間以上で働く人 | 75.1% | 64.2% | 56.2% | 60.7% |
| 正社員の人 | 59.3% | 20.3% | 32.7% | 36.6% |
| 平均賃金(月) | 23.5万円 | 13.7万円 | 14.9万円 | 13.0万円 |
| 平均の勤続年数 | 12年2か月 | 9年1か月 | 5年3か月 | 5年1か月 |
平均賃金は残業代を含み、ボーナスを含みません。短い時間で働く人も入った平均です。勤続年数は、いま働いている人の平均で、辞めた人の割合ではありません。
ハローワークの紹介で障害者求人に就職した人のうち、1年後も働いていた人は70.4%でした(JEED の調査・2017年公表)。
給料と月額の計算例 正社員・契約社員・パート 週の時間と働き方
出典: 実態調査(出典9・10)、JEED の調査研究報告書(出典11)。
05求人と探し方
障害者雇用枠の求人は、どれくらいある?
ハローワークの障害者専用求人は、令和7年度(2025年度)に272,931人でした(全国)。
障害者専用求人は、会社が障害のある人に限って出す求人です。ハローワークインターネットサービスでは、求人区分で「障害のある方のための求人」を選ぶと、この求人に絞って探せます。
同じ年度に、障害のある人のハローワークへの新規求職申込件数は278,136件、就職件数は115,178件でした。求人の数と求職の数は、数え方が違うので、割り算はしていません。会社が自分の採用ページで募集する障害者採用は、この数に入りません。
どこで探して、どこで相談する?
- ハローワークの障害のある人の専門の窓口: 求職の申し込み、障害者専用求人の紹介、職業相談
- 地域障害者職業センター: 職業評価や、職場に慣れるための支援
- 障害者就業・生活支援センター(なかぽつ): 仕事と暮らしの相談
- 会社の採用ページ: 特例子会社や大手企業の障害者採用の募集
特例子会社の一覧 大手企業の障害者雇用 障害者雇用の公務員採用 職種の一覧
出典: 障害者の職業紹介状況(出典12)、ハローワークインターネットサービスの案内(出典13・14)。
06よくある質問
よく聞かれることは?
障害者雇用枠で働く方法、一般枠とどちらがいいか、給料、手帳、精神障害者保健福祉手帳の3級、「やめとけ」と言われる点、公務員に答えます。
Q障害者雇用枠で働くには、どうすればいい?
障害者専用求人や、会社の障害者採用の募集に応募します。ハローワークでは、障害のある人の専門の窓口で、求職の申し込みと職業相談ができます。障害者専用求人は、会社が障害のある人に限って出す求人です。会社は、雇用率に数える人の障害を、障害者手帳などの書類で確かめます。 障害のある人の相談の窓口
Q障害者雇用枠と一般枠は、どちらがいい?
このサイトは、どちらがいいかを決めていません。障害者雇用枠は、障害を伝えたうえで応募します。一般枠では、障害を伝えるかどうかを本人が決めます。受けたい配慮と、したい仕事の中身をくらべて考えます。実習で職場を試してから応募する道もあります。 実習・トライアル雇用で試す
Q障害者雇用枠の給料は、一般枠より低い?
同じ条件でくらべた国の値は、見当たりませんでした。障害者雇用で働く人の平均賃金は、精神障害のある人で月14.9万円です(令和5年度(2023年度))。短い時間で働く人も入った平均です。最低賃金と、障害を理由にした賃金の差別の禁止は、障害者雇用枠でも一般枠でも同じです。 給料が安いと言われる理由
Q障害者手帳がなくても、障害者雇用枠で働ける?
会社が障害者雇用率に数えられるのは、原則として障害者手帳などで障害が確かめられる人です。手帳を持たない人の働き方は、同じ株式会社イチドキリが運営する別のサイトのコラムにまとめています。 障害者手帳がなくても障害者雇用で働ける?(ぽち道のコラム)
Q精神障害者保健福祉手帳の3級でも、障害者雇用枠に応募できる?
応募できます。雇用率に数える精神障害のある人は、精神障害者保健福祉手帳を持つ人で、法律は等級で分けていません。雇用されている精神障害のある人では、3級の人がいちばん多く43.0%です(令和5年度(2023年度))。 精神障害者保健福祉手帳の等級と障害者雇用
Q障害者雇用枠は「やめとけ」と言われるのは本当?
このサイトは、やめたほうがいいかどうかを決めていません。言われることの多い点(仕事の種類・給料・正社員・勤続・配慮)は、国の統計で確かめられることと、確かめられないことがあります。ハローワークの紹介で障害者求人に就職した人の1年後の定着率は70.4%でした(JEED の調査・2017年公表)。 デメリットと言われる点を数字で確かめる
Q公務員にも、障害者雇用枠はある?
あります。国や地方公共団体にも法定雇用率があり、国と地方公共団体は3.0%です(令和8年(2026年)7月から)。障害のある人を対象にした選考や、チャレンジ雇用もあります。 障害者雇用の公務員採用
出典: 障害者雇用促進法 第37条(出典2)、法定雇用率の案内(出典4)、実態調査(出典9)、JEED の調査研究報告書(出典11)。
07出典と確認日
このページの出典と確認日
法律の条文、厚生労働省の資料、国の調査と統計から書いています。
| 番号 | 出典 | 確認日 | 使った節 |
|---|---|---|---|
| 1 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第2条・同施行規則 第1条・第1条の3』 | 2026年10月22日 | 01、02 |
| 2 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第37条(対象障害者の雇用に関する事業主の責務)』 | 2026年10月30日 | 02、06 |
| 3 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第43条(一般事業主の雇用義務等)』 | 2026年10月30日 | 01 |
| 4 | 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク『障害者雇用のご案内 ~共に働くを当たり前に~ 事業主の方へ』 | 2026年10月21日 | 冒頭、01、02、06 |
| 5 | 厚生労働省『令和7年 障害者雇用状況の集計結果』 | 2026年10月22日 | 01 |
| 6 | 厚生労働省『障害者雇用促進法に基づく障害者差別禁止・合理的配慮に関するQ&A【第二版】』 | 2026年10月21日 | 冒頭、02、03 |
| 7 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条』 | 2026年10月21日 | 冒頭、03 |
| 8 | 『障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の2〜第36条の4(合理的配慮の提供・相談体制)』 | 2026年10月26日 | 冒頭、03 |
| 9 | 厚生労働省『令和5年度 障害者雇用実態調査』 | 2026年10月21日 | 04、06 |
| 10 | 厚生労働省『令和5年度障害者雇用実態調査の結果を公表します(報道発表)』 | 2026年10月21日 | 04 |
| 11 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター(JEED)『障害者の就業状況等に関する調査研究(調査研究報告書No.137)』 | 2026年10月30日 | 04、06 |
| 12 | 厚生労働省『令和7年度 障害者の職業紹介状況』 | 2026年10月22日 | 05 |
| 13 | 厚生労働省(ハローワークインターネットサービス)『障害者の方の雇用に向けて』 | 2026年10月30日 | 冒頭、05、06 |
| 14 | 厚生労働省(ハローワークインターネットサービス)『障害のある皆様へ』 | 2026年10月30日 | 冒頭、03、05 |
更新履歴 2026.10.30 公開しました。法定雇用率や国の統計が新しくなったら、確かめ直して直します。記載の誤りは訂正窓口へお知らせください。